Emergency 

  (Whirlpool制作『MagusTale 〜世界樹と恋する魔法使い〜』より)
                     風野 旅人(tabito@din.or.jp)

0. DEBUG MODE


                      風野旅人&シルフィード


旅人「……というわけでっ! 『旅人のザック』としては初の二次創作本・『MagusTale 〜世界樹と恋する魔法使い〜』より、『Emergency』をお送りしました!」
シル「そんなわけで、皆さんお久しぶりです〜 相変わらず、未だに作品中に出番のないみんなのアイドル、可愛い可愛いシルフィードです」
旅人「……まあ、どうとでも言えるよな……」
シル「何が言いたい、このうすらトンカチ作者が」
旅人「な、なんだとぉ〜!!」
シル「残照の続き書かずに、こんなの書いている作者なんて、うすらトンカチで十分よ!」
旅人「ぐっ! こ、今回は残照の方も頑張っているぞ! ……一応……」
シル「……残照のネタ詰まって、こちらのあとがき書き下ろしているヤツが言える立場かしらねぇ〜」
旅人「と、とにかく、さっさと始めるぞ! あとがき!」



■ 発端
旅人「キャストが『みすみさん』なのにメインヒロインじゃないのが納得できなかった……以上!」
シル「……そんだけ……?」
旅人「あと、エマのキャラ自体も良かったのも間違いない。セーラシナリオの最後の方で『わたしのいい人はいないのかな』なんてエマの台詞があったのは、『これは……シナリオライターからの挑戦か!?』と思ったぞ」
シル「どちらにせよ、哀れなほど駄目な理由よね……それ……」
旅人「まあ、降格されたということは、書く前の時点で知ってはいたけど、ここまで惜しいキャラだったのが頂けなかったのは確かだな」
シル「降格されて、高嶺の花になるんだから、みょーな話よね」



■ タイトル
旅人「タイトルの由来は、エマ=『EMA』=『EmergencyAction』というところから、そのまんま『Emergency』です」
シル「緊急事態って、そのまんまよね、ほんと…… いつも通りどこにもひねったところがない」
旅人「いつも通りとか言うなよ……」
シル「それに、EMAってあんたが本業で昔関わっていた仕事場で使われていた、いわば業界用語でしょう?」
旅人「そ、システムがどうにもならなくなった時を表す言葉だね。だらか『エマった』『エマが出た』『エマ落ちした』という言葉が良く出ていたよ」
シル「……そんな言葉が、良く出てちゃ不味いような……」
旅人「端から見ている分には愉快な職場だったけど、本人たちは大変だったろうねぇ〜」
シル「思いっきり、他人事モードね、あんた……」
旅人「直接開発作業はしていなかったからな」



■ テーマ
旅人「『降格』と来たら、『昇格』しかないわけですが」
シル「エマは魔法が使えない、だからラピスも持っていないはず……と定義したのよね」
旅人「そう、そしてアクセサリを大樹から贈ることによって、他のヒロインと同格にする……といった感じにしたんだよ」
シル「……それが実際表現できたかはかなり疑わしい気がしないでないけど……」
旅人「そういうこと言うなよ……、まあなにはともあれ、ゲーム本編には大樹が他のヒロインにアクセサリを贈るような、超お約束だけどデフォルトでありそうな話は無かったから実現できたということは確かだけど」
シル「それが唯一可能だったのが、メインヒロインことアリシアだったわけだけど、あの子のアクセサリ、指輪だったもんね……」
旅人「ゲーム始まった途端、贈った、または買いに行ったのが指輪でした……なんて話だったら、いきなり他のヒロインが形無しだからね……」
シル「開始十秒でノックアウト負けよね、それ。だからいつの間にか手に入れた事になっていたんでしょうけど」
旅人「で、エマのアクセサリだけど、既存のヒロインと被らないもので……ということが前提にあったため、この時点で、指輪・頭飾り・ネックレス・ブレスレッド・イヤリングが消滅、残ったのはチョーカーくらいしか無かった」
シル「でも、さすがに首輪は微妙よねぇ……」
旅人「そんなわけで、文中ではガントレットと表現しているけど、グローブといった感じのものを選んだのだけどね」



■ バトルシーン
シル「当初のプロットだと、エマ自身が魔法を使うシーン無かったんでしょう?」
旅人「そだね。単に逃げ回って魔法時間終了の予定だった」
シル「なんで変えたのよ?」
旅人「盛り上がらないから」
シル「……おぃ……」
旅人「実際、書いてみたらあまりにも盛り上がらないので、あの部分に関しては急遽変更し、追加した部分だから」
シル「そういえば『勝利をこの手に!』っていうゲーム本編のBGMが頭でループしながら書いていたって言っていたわよね」
旅人「あのシーンの執筆中は大音響で無限ループしていた、間違いなく」
シル「それにしても、ボガード先生はずいぶん楽しい扱いになったわね……」
旅人「なんだかんだ言っても、あの世界での顔だしね。ボガードは」
シル「にしても、元ネタが『企○戦士』と『宇○刑事』とは、ずいぶん古いわね」
旅人「あの戦闘シーンは、特撮物というイメージだけで書いたから。正直『魔法戦士ライトニングボガード』というフレーズが思い浮かんだ時点で話が決まっていたし」



■ まとめ
旅人「実のところ、まともに二次創作を書いたことのないわたしがこれほど早く書き切れたのは、原作となった作品によるものだと確信しています」
シル「……途中でファンディスク『Infinity』発売の報を聞いて、投げっぱなしになったのはどうなのかしらね……」
旅人「過ぎ去った時間に用はない!」
シル「開き直ったわね、コイツ……」
旅人「何はともあれ、開発元である『Whirlpool』の皆様、そしてシナリオを執筆されたライターの皆様にこの作品を持って、良作を世に送り出したことに感謝の意を表したいと思います」
シル「『ピンポーン、Whirlpoolの者ですが』なんてならないことを願うけどね……」
旅人「大丈夫! 大丈夫! ……たぶん……」
シル「まあいいわ。数日後にサイトが消滅していたりしなかったら無事だったということでしょうし」
旅人「ひ、ひでぇ……」
シル「ともかく、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!」
旅人「査読作業をしてくださったひらつかさん、そして、相変わらず迷惑かけまくりのHiroshiさん、今回は表紙・挿絵でだいぶわがままを通させてもらいました」
シル「……当初の予定無視して、「文庫本で作ろう」なんて言い出した大馬鹿がここにいるからねぇ〜」
旅人「ぐっ……、そ、それではみなさん! 次回のいずれかの作品でお会いしましょう!」
シル「スルーしたわね……」


                     Emergency DEBUG MODE おしまい

 PS
旅人「みなさん、是非……是非とも感想下さい……!」
シル「……相変わらず、ひとっつも感想来てないもんね……」





0'. DEBUG MODE SLASH




シル「さて、次からはサイトでも公開したおまけを文庫本版としてアレンジしたものです」
旅人「あくまでネタですので、その点をご了承ください」




  ピンポーン

シル「はい、どちらさまでしょう?」

我々は『神聖アリシア親衛隊』である。
我らがアリシア様の出番があまりにも少なすぎる。よって謝罪と修正を要求する。
従わない場合は、貴殿の身体および生命の保証は出来かねるので、そのつもりで。

旅人「『ただのメインヒロインには用はありません』」
シル「まて、こら」
旅人「まあ、正ヒロインは本編で十二分に活躍しているわけで、いまさら登場させる必要すら無かったということです」
シル「というか、当初のプロットだと本気で一度も出ずに終わっていた可能性もあったわけだしね」
旅人「しかし、アリシアのファンは武闘派が多そうな感じだよなぁ」
シル「イメージが天然系のお嬢様か、お姫様ぽいしね」



  ピンポーン

旅人「どなたですか?」

わたし共は『優花先輩の花壇を見守る会』です。
わたし達が見守る優花先輩の扱いがあまりにもぞんざいすぎる気がします。
どう考えても、本領発揮する前に強制退場させられたとしか思えません。

旅人「扱いがぞんざいなのは、あんまり活躍させると『お稲荷様』が出るためです」
シル「……それは別ゲームでしょうが……」
旅人「とはいえ、わたし的には、十分優花先輩としての本領は発揮したと思っているけどね」
シル「展開がお約束過ぎだったけどね」
旅人「優花先輩といえば、あのネタをやるしかない」
シル「にしても、見守る会ってストー○ーか隠し撮りでもしてそうな集団よね……」
旅人「相当偏見くさいぞ、その意見は……」




  ピンポーン

シル「こんにちは、どなたでしょう?」

こちらは『魔法図書館全時空連合』です。
地球圏日本支部に所属する当方の天ヶ瀬小雪さんが想定以上に黒く表現されていると思わしき箇所があります。
僭越ながら修正を依頼させていただきたく存じます。

旅人「おにいちゃんっ子妹ヒロインは腹黒いというのは定説であり仕様です。基本仕様なので変更は不可能です。中途半端な仕様変更は『ヤンデレ』等のバグを生み出します」
シル「酷い言いぐさね……それ……」
旅人「まあ、妹という存在にあんまり良いイメージが無いからな。わたしは」
シル「でも最近はヤンデレは流行だから、そういう妹もいてもいいのかもしれなけどね」
旅人「……流行ってもあんまり嬉しくないぞ……」




  ピンポーン

旅人「おや、どちらさまでしょう? 揃いの法被なんか着こんで……」

僕たちは『魔法少女セーラファンクラブ』のものです。
セーラシナリオ後が想定されているにもかかわらず、セーラちゃんの扱いがヘリウムのように軽いのですが、
どういった経緯なのでしょうか?

旅人「残念ながら大樹もセーラも双方でフラグを立てきれなかったというところでしょう」
シル「実際、セーラの大樹に対する呼称が、『天ヶ瀬』のままになっているしね」
旅人「そもそもセーラは出番が少なかった……というほどでも無かったけど」
シル「しかし、セーラのファンって、アイドルを追っかけている人みたいなイメージが……」
旅人「あながち間違って無さそうな気はするがな」




 ピンポーン ピンポーン ピンポーン

シル「あ、ちょっと! 武器なんて持ち込まないで!」

我らは『武装原理主義組織 ツインテール至上主義』である。
我らが真理・レナニナ姉妹がメイド喫茶でアルバイトしているというくだりがあるにもかかわらず、
そのシーンが存在しないのは、ツインテールに対しての冒涜である。
早急にシーン追加を要求するものとする。
従わない場合、裁きのツインテールが下ることとなる。

旅人「メイド服装備のレナニナ姉妹はゲーム本編でお楽しみ下さい」
シル「いや、それもどうかと思うわよ……」
旅人「実はオリジナルキャラ投入した上で、メイド喫茶のシーンを入れようかと迷ったけど、あっさり削りました」
シル「これ以上、ボリューム増やすわけにも行かなかったし、そもそも確実に〆切間に合わなかったわよね」
旅人「たぶんね。まあ、参謀であるHiroshiさんがツインテール至上主義の人だから、そのシーン書いたら挿絵を喜んで投入してくれたかもしれないけど……」
シル「それにしても、この『裁きのツインテール』って何よ?」
旅人「ん? たぶん、ツインテールでグルグル巻きにされるんじゃないのかな……」
シル「それって一部の趣向の人は、逆にぶんじゃないの?」




  ピンポーン

旅人「おや、どこかで見たことがある人たちが来たぞ」

我々は『絶対無敵のソロ軍団魔法学園支部』です。
同志アルベルト学兵およびボガード師範は出番が多い代わりに全く報われておりません。
この点はどのような説明がなされるのでしょうか?

旅人「アルベルトとボガードに対するすべての事象の結果は、自業自得と普段の行いのせいです。こればかりは書き手でもどうにもなりません」
シル「それでも、どちらとも出番はかなり多いわよね。文面での言及箇所も多いし」
旅人「ありとあらゆる面でネタになってくれたから、この二人は」
シル「まあ、結果的に報われていないという意味では、全く変わっていないけどね」




 ピンポーン

シル「あら? 微妙にお仲間さんがやってきたわね」

わたしたちは『世界樹守護者労働組合』の者です。
地球圏の組合員であるセシルの出番があれだけなのは、普段の働きから見ても全く報いがありません。

旅人「アリシアより出番が多いのでご了承下さい」
シル「……そんなに大差ないような気がするけど……」
旅人「セシルも高嶺の花の一人ではあるけど、作中ではかなりおいしい役だったしな……」
シル「どう考えても、ファンディスク要員です。本当にありがとうございました。……って感じだったわよね」
旅人「ファンディスク要員レベル的にはエマ以上だったな。まあ、『Infinity』には女性キャラ全員が対象になったけど」




 ピンポーン

旅人「うぉっ!? 鋭角フレームメガネをかけた女性の団体さんが!!」

当方は『魔法教育委員会』です。
フォーティア魔法学園学園長エルダおよび教師ミレーヌが出ておりますが、学園長はともかくミレーヌ先生の出演があまりにも少なすぎます。
これでは清く正しい魔法学園生を育成するのに支障がありますので、なにとぞよろしくお願いいたします。

旅人「エルダについては、当初の予定通りのスタンスが出せたかと思ってます」
シル「ミレーヌ先生は出る予定は無かったんでしょう?」
旅人「そう、で、あのミレーヌ先生の行動(本を全力投球)は、最初の予定だとエマが取る行動(こちらは蹴り上げ)だったんだけどね」
シル「しっくり来なかったのでバトンタッチ……となったわけね」
旅人「そういうこと」
シル「それにしても、『MagusTale』は女性キャラ全員がファンディスク要員レベルというのが凄いわよね」
旅人「中の人のレベルからしても、元からそれが狙いだったんじゃないかと思ったりしたよ、さすがに」




 ピーンポーン

シル「うわっ! 厳つい顔した黒づくめの集団が……!」

我らは『高嶺の乙女を守護するもの』である。
今回は高嶺の花となっていたエマ=グラディウスの救済、大儀であった。
しかし、重大な欠陥が発見されたため、改めて通告に参った。

旅人「……欠陥……?」

肝心の! 肝心の「Hシーン」が無いではないかっ!
これでは完全な救済を達成したとはいえ……

シル「……『風爆呪(ブラストオブシルフィー)』……!」

  どむっ!!


ぐぉぉぉぉぉぉぉ……!?(叩き出しました)


旅人「……え〜、旅人のザックは健全サークルです。十八歳未満お断りな描写をしたものを置くわけには参りません」
シル「……作者は不健全だけどね……」
旅人「ほっとけ!」

                   DEBUG MODE SLASH おしまい


<<7. EMERGENCY
戻る