超久々のWebあとがき in 夢の残照外伝 風の辿る街
旅人:……というわけで……
めきょっ!
奇妙な鈍い音が弾け、作者の腹に「何か」がめり込む。
旅人:ぐふぁっ!?
呻きのみを残して沈黙する作者こと風野旅人。
シル:……こいつに進行任せておくとロクなことが無いので、『穏便』に退場していただきました。
皆さん、ほんとーーにお久しぶり、文庫版あとがきにも侵入……もとい進出し、名実と共にあとがき担当となっています、シルフィードです。
……あの馬鹿がさっさと続きを書かないため、いつになってもあたしの出番が無いわけで……あとで、追加の折檻を用意しておかないと……
今回は、2005年冬に配布いたしました『夢の残照 中巻』に掲載した『夢の残照 外伝 風の辿る街』をお送りしました。
「実質半月で書き上げた、今までの最高速度作」と作者が言ってますが、その分書き足りない箇所もいくつかあったと嘆いていました……
……まあ、最高速度なだけで、最高作ではないわけですからね……
自画自賛で最高作というのも変な話でもありますけど……って、おや……?
地面に倒れ伏している作者の手に、紙が握られていることに気がつく。
シル:作者、一応ちゃんと説明用の文章を残していたのね。
行き当たりばったりで、勢いとその場のノリのみで生きている作者にしては珍しい行動ねぇ……
偉く酷い言いぐさを放ちながら、その紙を手の中から引っ張り上げる。
シル:どれどれ……
さて、今回のお話ですが、夢の残照のバックに流れるストーリーを少し露出させようという意図により、執筆したものです。
そのため、メインのストーリーに現時点(第4話近隣)において、一番関わっていない美樹を主人公に据え、本編に関わってこないゲストキャラ・威沙を用意しました。
シル:割とまともに書いてあるわね。
とはいえ、本編に登場している美樹の性格そのままだと、話が始まらないですので、本編第二話で晶が説明している美樹の性格と、実際の性格が『若干』異なっている理由を説明する感じで書きました。
シル:若干どころか『おーはば』に変わっているでしょうが……
大体、書いているうちにこっちの方が良かったといっていたのは、誰だと思っているのかしらね。
『結果、出来上がった話は
「当初、割とお淑やかな雰囲気を持っていた美樹が、不可思議な女性の言葉によって転落人生真っ逆さまへご案内されるお話」
となりました』
シル:……………………………………………………
まあ、元はギャグを書こうとして、最初の出だし4行で無理と判断し……
そこで読むのをやめるシルフィード
シル:……おぃ、起きんか、こら……
刺すような冷たい声を床に倒れている作者に向けて放つ。
旅人:……うっ……、シルフィード……? どうしてここに……
シル:これ、なに?
シルフィードの小さな腕から突き出された紙を見上げる作者。
旅人:こ、今回のあとがきの台本……
シル:こんないい加減な解説を書く作者がどこの世界におるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ごふぉぉぉぉぉぉぉ…………
旅人:ひぉぉぉぉぉぉぉぉ…………
突然、吹き抜けた大風によって虚空の彼方へと旅立って行く作者。
シル:……第一次制裁はとりあえず終了……
残りは空の果てから見つけ出して、次は大海原か千尋の谷に叩き込む予定です。
…………まあ、それはともかく…………
作者のいい加減な解説なんぞは捨て置いて、まだ読まれていないあとがきから読んでいる方は是非読んでみてください。
感想なんぞ頂ければ、作者共々夜を徹して踊り狂うこと間違いありません。
……踊るのは作者だけですが……
さて、そこそこ埋まりましたし、この辺でお開きとさせて頂きます。
ではまた、次の作品でお会いできることを願って……
さようなら〜!
夢の残照外伝1 風の辿る街 あとがき おしまい